相場基調

関東地区の異形棒鋼市況は位地昨年月以来2年3ヵ月ぶりの高値をつけました。電炉メーカーの製鋼主原料、鉄スクラップ相場の高止まりに加え東京電力管内電気料金の大幅値上げ、そして副資材副原料など幅広い負担に電炉メーカー各社は危機感を強めています。メーカーは諸コスト上昇分を含めた目先販売価格6万5000円台達成を視野に販売姿勢を強化し、下げ交渉に応じないことから2年3ヵ月ぶり6万円台の市況が実勢化しました。10月に入っての異形棒鋼市況はメーカー各社の売り腰が締まるなかジリ高を続けSD295A　　D16ミリが6万3000円前後と強含みで推移しています。
また関西地区では電炉メーカー数社が10月の販売価格の値上げを発表したことを受け、採算悪化を懸念した流通業者が値上げ浸透に一段と力を注いだ結果、2011年11月以来1年11ヵ月ぶりにトン6万円市況を回復しました。関西地区では6万円を通過点として6万3000‐5000円あたりの価格帯を次の目標に定め、引き続き採算重視の販売を展開するとしています。
このような状況から、関東、関西地区の異形棒鋼市況は共に強基調で推移するものと思われます。