異形棒鋼相場情報 2012年9月3日



規格 サイズ トン単価(円)
SD295A D10ミリ 60,000
D13ミリ 58,000
D16〜D25ミリ 56,000
SD345  D19〜D25ミリ 58,000
D29〜D32ミリ 59,000
SD390  D16〜D25ミリ 61,000
D29〜D32ミリ 62,000

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相場基調

8月20日に東京製鉄鰍ヘ9月契約分の鋼材販売価格を発表し、今回は昨年10月契約分以来11ヵ月ぶりに全品種の値上げとなりました。物件向け販売価格は異形棒鋼はトン当たり5万8000円と2000円。H型鋼がトン当たり7万1000円と前月に比べて3000円引き上げました。同社の今村常務営業本部長は「国内マーケットは建築、土木を中心に見積もり案件がふえつつあり、秋以降で需要回復が期待できる。本年末から来年にかけて首都圏、大阪、名古屋で再開発案件が散見され、東北地区でも鉄骨ニーズが増えてきた。今後、鋼材市況は底値を脱し上昇すると見られる。需要見合いの生産で市況回復を図るため全品種の値上げを決めた」とコメントをした。
また、8月23日に合同製鐵鰍ニ東京鉄鋼鰍フ共同販売会社、東京デーバー・スチールが9月契約で異形棒鋼の販売価格を3000円引上げると発表をしました。値上げは6月契約以来3ヵ月ぶりで主原料の鉄スクラップ価格の上昇を受け採算が悪化していることが、主な理由で「販価6万円を目指した第一段階の値上げ」と位置づけています。
関東地区細物メーカー、三興製鋼鰍ニ褐山工場の共同販売会社、ウィンファーストは9月販売価格でトン当たり3000円の値上げを表明しました。同社、鈴木社長は「4月以降で下落した鉄スクラップ市況の影響を受けて製品販売価格は採算を割るレベルで推移している。足元の鉄スクラップ市況は弱含んでいるが、生産コストを勘案した場合、3000円以上値戻しする必要があり説明をして理解を得ていきたい。」とコメントしました。
関東地区では8月の盆前にメーカーへの発注が増加し、その後メーカー各社の値上げの影響で安値は払拭し底値が切り上がりました。関東では一時5万5000円を大きく割り込む商いも聞かれましたが市況はSD295A D16ミリが5万6000円ところで9月に入りました。
さて、注目される9月の異形棒鋼市況動向ですが、8月は各メーカーにかなりの数量が発注されメーカーの受注残が増えたことに9月の販価引き上げもあり、市況は上値を目指す展開になると思われます。しかし鉄スクラップ市況見通しに不透明な部分もあり今後の動向が注視されます。