相場基調

関東地区の異形棒鋼市況は今週明けに一段下落し、SD295A　D16ミリが6万7000円となりました。
新年度の4月に入っても3月並みの低調な需要が続き、大幅な回復は見られません。棒鋼市況は底値を探りつつ5月の連休を迎えそうです。
関東地区メーカーの異形棒鋼受注量は、2月は推定16万トンと1月に比べて約30%増加し、3月はさらに18万トンと12%増と続伸しました。ただ昨年8月に20万トンを割り込んで以降、なお需要の低水準が続いています。4月以降も建設計画の延期や中止が多く需要環境の大幅な改善は見込めそうにありません。
ゼネコン各社は1,000トン以上の建設工事物件があっても2‐300トン程度の発注にとどめ、分割発注を継続しており市況の値下がりを待っているようです。
製鋼主原料の鉄スクラップ電炉メーカー買い値は強含みで推移していますが、なおトン2万円に未達のなか製品市況の下落ムードは根強く残っています。底値市況になるにはしばらく時間がかかりそうです。