相場基調

関東地区の異形棒鋼市況は電炉メーカー各社の強気姿勢を反映し、強含みで推移しています。
ベースサイズ(SD295A)D16ﾐﾘで7万円、D13ﾐﾘ7万円1,000円、D10ﾐﾘ7万円3,000円どころ。6月に入って引き合いや荷動きは落ち着いており、商いは一時的に小康状態となっています。ただ、需要は堅調なことから、地合いは底堅い展開が続く見通しです。
電炉メーカー各社は、原燃料価格の高騰により値上げを進めており、1979年以来の販売価格7万円をめざしています。直近は建築基準法改正などの影響でゼネコン各社の発注が遅れており荷動きが鈍化しているが、メーカー各社は5ヶ月分の契約を抱えていることから慌てる様子はみられません。
今夏はメーカーの老朽化設備の更新工事が重なっていることに加え、炉休日数が前年に比べて増加するため、需給はタイト化する公算が大きい。メーカーは大量に契約残を抱えており｢デリバリーが心配｣(電炉メーカー首脳)との声も聞かれます。需要は堅調に推移することが予想されることから、異形棒鋼市況は強基調が続くものと思われます。