異形棒鋼相場情報 2004年06月28日



規格サイズトン単価(円)
SD295AD10ミリ     64,000
D13ミリ     62,000
D16〜D25ミリ 61,000
D29〜D32ミリ 62,000
SD345 D19〜D25ミリ 62,000
D29〜D32ミリ 63,000
SD390 D16〜D25ミリ 65,000
D29〜D32ミリ 66,000


尚、貴社向価格は問い合わせください。


相場基調

関東地区の棒鋼市況は製鋼原料の鉄スクラップ価格が反騰の兆しを見せていること、また7〜9月はメーカー各社が夏期減産に入ることから、さらに基調が引き締る見込みです。メーカーサイドは販価6万円を徹底しており原料価格の反騰が製品市況を後押しするとみられ7月以降も高値圏が維持される見通しです。
関東地区の有力ベースメーカー合同製鐵鰍ニ東京鉄鋼鰍フ小棒共販会社、東京デーバースチールは小棒取引に関する契約方法を変更することで商社など販売先に説明を開始しました。関東地区では朝日工業鰍ェ先行して通知しており、基本契約の見直しが本格化しています。
今回の契約方法変更の骨子は枠契約とプロジェクト契約に2別され大手ゼネコンとの定商、商社の特約店販売を、販売を枠契約に含めば小棒取引の全形態を網羅することになります。枠契約では@数量は契約後1ヶ月以内で明細投入できる範囲とする。A1ヶ月以内に投入できなかった未消化枠残は基本的にその契約を解消する。B納期については契約後4ヶ月以内で完納とする。プロジェクト契約では@原則として1千トン以上の物件を対象とする。A納期は原則として1ヵ年以内とする。B契約時には物件名、需要家、数量、鋼種及びサイズ、持ち込み先、ベース単位及びエキストラなどの項目を明確にする。この新規契約方法は7月1日以降から実施する。今年3月までの鉄屑価格急騰と集荷難は電炉メーカーの生産活動に影響を与えたばかりでなく、月次採算では使用スクラップと契約残処理の製品出荷価格の差が大幅に進み、メーカーの経営をも揺るがす事態にもなった。
今までの取引契約ではメーカーリスクは増大し先行き見通し難の鉄屑価格が電炉メーカーの死活を握ることは、商社など流通、ユーザーにも数量、価格両面で不安定な要素になる。既に今回の原料製品価格の急騰場でゼネコン側も手当て不能という不安感を抱いた向きも多かったことから、流通ゼネコンにも今回の契約方法変更は好換される。ゼネコン側も安定購買が基本でありメーカーも基本契約の見直しは、出荷の効率化にもつながり需給双方にとって実効が期待されるとし、大手ゼネコンのなかでも長期納入物件を分割して発注する動きもある。市況の上下はあっても契約に則った基本動作が定まることで安定供給、購買の方向付けが可能になるとしています。関東地区の他メーカーも同契約方法に追随するものと思われ動向が注目されます。